敗戦の弁

で、最後にマリーンズについてですが。
今年の終盤戦、上位3チームが3ゲーム差以内でひしめきあう混戦でありながら、どこか空気が弛緩しているのはこのチームの責任です。4チームで3つの椅子を奪い合う形ならもっと盛り上がったのにねえ。

今年の戦いを振り返ってみると、まず痛かったのは小坂と李の穴ですね。李は移籍先でも大活躍していますが、今年のマリーンズを見ていると、とりわけ痛かったのは小坂の移籍だったなと。
去年の日記で堀・西岡・小坂の3人が交代で二遊間を組むことのメリットを「用兵の幅が増える」と書いたと思いますが、今年はもう一つの効用に気づかされましたね。単純なことですが、「不調・故障者が出ても穴埋めができる」。今年の場合、堀の不調は成長した青野が補いましたが、1番打者の西岡が抜けると途端に打線が機能しなくなるわけで*1。控えのレベルを全体的に上げてレギュラー組との差を縮める。そのあたりが今後の改善点でしょう。来年は根元、塀内あたりに期待。

それからバレンタイン采配について。今年は“マジック”が機能しなかったと言われていますが、故障者が続出し、さらに主力選手(特に先発陣)のほとんどが去年より成績が低下。人間で言うと多臓器不全に陥ったようなもので、医者(=監督)としても手の施しようがない状態だったかもしれません。ただ、采配には全く否がないのかというとそうではなく、ろくに打てず、チャンスではさらに打てないパスクチ(打率.212、得点圏打率.102)の起用にこだわるところとか、正直勘弁してほしいことも多かった。終わったものはもういいですから、来年につながる采配をお願いしたい*2

あとは自戒の意味も込めて言うんですが、ファンがちょっと勘違いしてるんじゃないかと思うことが少々。究極的には他のチームに対してもしてほしくないんだけど(牽制球のときとか移籍した選手とか)、何はともあれ自分たちが応援するチームへのブーイングなんて聞きたくないんですよね…。そりゃ昨年の優勝チームだし、後半戦を見ていると不甲斐ない気持ちになるのも分かるんですけど、18連敗の事なんかを考えると自分はさして気にならないんですが。*3そのあたりも、今年は見ていて「どうも違うんだよなあ…」と思ってしまって。とにかく、いろいろな意味でガッカリした1年でした。

主力組のほとんどがWBC出場という特殊な状況下で選手は一生懸命やってくれたとは思いますが、「もう少し何とかなったんじゃないの?」と感じることもしばしば。今年の後半戦くらい悪い状況はそうないと思うので(希望的観測)、来年はもうちょっと期待できる…といいなあ……。

*1:余談ですが、ライオンズは中島の穴を片岡がしっかり埋めていますね。やはり故障者の穴を埋められるチームは勝てるチームのようです(いや、逆か?) 

*2:と思っていたらパスクチを外し、大松を使い始めましたね。さすがにN村とは違う

*3:というか、そういう状況下だからこそ応援するというのがこのチームのファンの“魂”じゃないかと自分は思うんですけど。<参考>26番目の戦士たち